土地の希少性による高密度社会化の問題から都市に視点を据えると必ずしもよいデザインで都市が形成されているものではなく、「個」だけに意識を捉え、周辺(基)との繋がりが分断され、都市のフォルムが紛乱しているように見受けられる。日本での建築は、フローの時代からストックの時代に目を向けようとされているが、現実の建築活動は未だ建てては壊し、壊しては造りと、スクラップ・アンド・ビルドが続けられている。資源問題・地球環境問題を考慮すると、都市の再生プログラム(リノベーション・コンバージョン)などのスケルトン・インフィル方式を構築させ、緑・水溢れる空間も積極的に取り入れた「安らぎ感・充実感」のもてるゆとりある空間作りを心掛け、地域地区とのバランスを考慮に入れたアメニティー溢れる都市再生プログラムを築き、「個」の特異性を活かしつつ「集団」とのバランスを統一化させることにより地域地区が一体となりそれぞれが担う副都心としての役割分担を明確化させ、シンボリック的な都市づくりの集合体を創造する。